侍ジャパンが無傷の6連勝で準決勝進出を決めた。野球評論家の西本聖氏にイスラエル戦のポイントと準決勝へ向けての話を聞いた。

 -最後に3失点したが6連勝

 西本氏 日本の野球のレベルの高さをあらためて見せてくれた。「さすが日本だな」という野球だった。

 -先発の千賀が5回1安打無失点と素晴らしい投球をした

 西本氏 立ち上がり、先頭打者にヒットを打たれたが併殺で切り抜けたことが大きかった。先発の調整をしてこなかったので4回からボールが抜け出した。それでも4回に先頭打者のデービスを左飛に仕留めた投球は良かった。5球目まですべて変化球でフルカウント。最後の6球目に直球を投げて打ち取った。バッテリーが味のある攻めをした。

 -千賀の後、平野が6回を3者凡退

 西本氏 1死から菊池がファインプレー。あのプレーがバッテリーを救ってくれた。

 -その後の6回裏に筒香の一発が飛び出した

 西本氏 これぞ4番、さすが4番というバッティングをしてくれた。どうしても点が欲しい時の一発。あれで一気に流れが来た。

 -8-0の9回、牧田を投入して3失点

 西本氏 「勝ち試合の最後は牧田で」と決めたから動かないという感覚なのかな。決めたから勝ちゲームに使う、点差は関係ない。何が起こるか分からないというのもある。その考えは悪いことじゃないと思うが、8点もあったので。別の投手でも良かったという考えもある。則本を余裕のあるところで見たいというのもあった。

 -牧田はタイブレークの末勝ったオランダ戦、前日のキューバ戦と最後を締めた

 西本氏 牧田が抑えていれば、牧田が投げていなければ準決勝に向けて何の迷いもなかったと思う。しかしこの3失点でベンチに迷いが生じるのではないか。この1イニングが小久保監督に悩みの種を抱えさせたと思う。

 -準決勝に向けて

 西本氏 千賀が先発で素晴らしい投球をした。準決勝は一番良い投手を使う必要がある。選手のプライドは関係ない。一番良い投手を使うべき。そこでどうするのか。石川、あるいは菅野でいくのか。この6試合の先発投手の中で最高の投球をした千賀で行くのか、それとも中(救援)で使うのか。22日(日本時間)の準決勝まで中6日ある。小久保監督がどう考えるのか注目したい。