5月13日は「メイストームデー」という記念日だそう。その内容がなかなかものすごい。「別れ話を切り出すのに適している」「別れ話を切り出していい」1日だという。そんなすごい記念日があったのか。

「八十八夜の別れ霜」という言葉があって、これは立春から88日目ごろには霜が降りなくなることを示すそう。転じて2月14日の聖バレンタインデーから88日後が5月13日になることなどが起源になっているらしいのだが、正直、よく分からない。

マルテの話を書く。1回の勝ち越し好機で遊ゴロ。4回には四球を選んだが6回の無死二塁では求められているとは思えない進塁打の二ゴロ。8回にも平凡な左飛に倒れた。これで打率は1割8分6厘にまで落ち込んだ。連日、スタメンで出ているメンバーの中ではワーストだ。

マルテに関しては多くの野球評論家、解説者が「このままでは苦しい」という見立てを示している。素人目にもいわゆるドアスイングだし、打てるポイントが限られているようにしか見えない。10日の中日7回戦で2号2ランを放ったが又吉克樹の投じた甘いスライダーだった。

性格は真面目そうで頑張ってほしいとは思う。しかしこのまま連日スタメンというのは状態のいい選手を起用する指揮官・矢野燿大のポリシーからは外れつつあるのではないか。

中日相手に甲子園で痛い負け越しを喫した後、ヘッドコーチの清水雅治とそんな話をしてみた。

「そうですね。監督も苦しんでいるところだと思います。どこまで我慢するか、ということですね。(打率も)2割を切りましたしね。ちょっと考えます」

私見だが球団が獲得した外国人選手について現場とすれば起用しなくては…という気持ちになるもの。これまでの経験でもそういうことは多かった。それで活躍してくれれば言うことはないが、このままでは…という気になるのが今のマルテの姿だ。復調にこだわれば若手の出場機会を奪うことにもなる。

14日からは東京ドームで大事な巨人2連戦。4月29日に1軍登録されたマルテは、まだ東京ドームでプレーしていない。こすった当たりでも本塁打になるイメージがあるあの球場は1つの見極めの機会になるかもしれない。「メイストームデー」にそんなことを思っている。(敬称略)

阪神対中日 7回表中日無死、大島の打球を後逸し二塁進塁を許すマルテ(撮影・上田博志)
阪神対中日 7回表中日無死、大島の打球を後逸し二塁進塁を許すマルテ(撮影・上田博志)