早実の「和製ベーブ・ルース」が早くも大暴れだ。ラグビーのトップリーグ、ヤマハ発動機の清宮克幸監督(47)の長男・幸太郎内野手(1年)が、早大学院戦に「3番一塁」で先発出場。デビュー戦(駒大高)に続くスタメンで3安打1打点の活躍を見せ、8強に導いた。

 初回1死二塁。右足を高く上げ、内寄りの真っすぐを引っ張った。打球は右翼線へ抜け先制の適時二塁打となった。高校生活2安打目がまた適時打となり「自分の振りが戻ってきました」。リトルリーグ世界選手権で活躍し、米メディアから「和製ベーブ・ルース」と称されたスラッガーは、いたって冷静に分析した。

 4打数1安打に終わった前回の試合後、父から助言を受けた。「(打席で)左足が折れて力みにつながっていると言われて調整しました」。この日もテレビカメラ6台を含む30人以上の報道陣が押し寄せたが自身はどこ吹く風。「これからこういう環境でやっていかないといけない人間なので。大丈夫です」と言ってのけた。

 自身の活躍もあり、「同門対決」を11-2で制した。それでも元ヤンキースの松井秀喜氏(40)の豪快な打撃に憧れる清宮は満足しない。「プロになりたい。それ以上の力があるならメジャーに行きたい。納得がいくのはホームランだけです」と、4強入りをかけて18日の関東第一戦に挑む。【和田美保】

 ◆清宮幸太郎(きよみや・こうたろう)1999年(平11)5月25日、東京都生まれ。小学3年から野球を始める。東京北砂リトルに所属した12年のリトルリーグ世界選手権では「4番エース」として5試合で3本塁打を放ち優勝。調布シニアでは一塁手。50メートル走は6秒7。足のサイズは31センチ。家族は両親と弟。184センチ、97キロ。右投げ左打ち。