日本代表のリードオフマン、関東第一・オコエ瑠偉外野手（３年）の足は世界相手でも健在だ。初回、四球を選ぶと、続く篠原の右前打ですかさず三塁へ。３番平沢のやや浅いと思われた左翼への犠飛で、なんなく本塁へ生還した。「自分の武器は足。サードコーチャーからの『レフト、肩ないぞ』の声も聞こえていたので。自信ありました」とニヤリ。５回には初盗塁も決めた。

　不安を抱いていた木製バットにも対応し２安打を放った。４回の初安打はスライダーを左前へ引っ張った。「代表初日の練習でいきなり西谷監督に『打ちに行くな』と言われて。あれが大きいです。うまく壁を作って自分の間で打てました」。５回２死三塁では左前適時打を放ち初打点。「西谷塾」の成果を見せた。

　ネット裏に集結したスカウトも、あらためてほれ直した。中日中田スカウト部長は「やっぱり華がある。バットのヘッドスピードが違うので強い打球を打てる」と評価した。慣れないナイターが続くが、午前中はゆっくり風呂につかってリラックス。体調は万全だ。ヤマ場の米国戦へ向け「どんな相手でも１番バッターとしての仕事をしっかりやりたい」。日本代表は「ＯＫＯＹＥ」がけん引する。【和田美保】