東海大相模の最速146キロ右腕・北村朋也投手(2年)が、6回参考ながらノーヒットノーランを達成した。戸塚との4回戦に先発し、打者21人を6奪三振で3四死球。内野ゴロ5、内野フライ2、外野フライ3、犠打1、失策1で三塁を踏ませなかった。「ノーヒットノーランは初めて。フォームのズレはあったけど、『打たれてもいい』と思い切っていけたのが良かった」と胸を張った。

 屈辱からの再出発だった。今夏の甲子園は2年生で唯一登板して全国制覇の一員となったが、新チームでの背番号は「10」だった。「とても悔しかった。練習試合で結果を残せなかったし、野球の神様が『まだまだ』と言っている気がした」と発奮。この日も3度先頭を出しながら、自慢の直球と気迫で抑え込んだ。

 小笠原慎之介、吉田凌(ともに3年)のダブルエースに必死で食らいつき、最速146キロまで伸ばした。「自分も模範になって、他の投手にも『抑えなきゃ』という気持ちを与えたい。(エース番号は)いつか取らなきゃいけない」と“後継者”に名乗りを上げた。19日の準々決勝で対戦する横浜は、ボーイズ時代の同期もいる県内の宿敵。「最初は横浜にあこがれていたけど、今は倒すべき相手」。甲子園夏春連覇のためにも、負けるわけにはいかない。【鹿野雄太】

 ◆北村朋也(きたむら・ともや)1998年(平10)7月31日、栃木・足利市生まれ。小1から野球を始める。愛宕台中では佐野ボーイズに所属。東海大相模では1年秋からベンチ入り。持ち球は直球、カーブ、スライダー、フォーク。家族は両親と兄2人。182センチ、76キロ。右投げ右打ち。