日大国際関係は、日下部啓太投手(2年)が14奪三振、無四球完封の好投を見せ、静岡大に先勝し、2季ぶりの優勝に王手をかけた。最終週で勝ち点を獲得すれば優勝という大一番で、今季途中から先発に回った左腕が期待に応えた。

 小柄な2年左腕が見事な投球を見せた。「右打者へのチェンジアップが良かった」と振り返ったが、14個の三振のうち9個は空振りで奪った。

 第5週の静岡産大戦から先発に回った。第6週の常葉大浜松に続きこの日で先発3試合目だが、完封、1失点完投、完封と3戦で27イニングを投げて1失点。三振も3戦連続2ケタとエースと呼べるほどの投球だ。

 日下部は「使ってくれるところで投げるだけ。点を取られたら他の投手が投げるということ」と浮かれることもない。昨秋5勝の原田勇貴(3年)の調子がいまひとつだけに、第1戦を任せられた。

 茨城・土浦日大の出身。高校時代はスライダーのみで直球も120キロ程度だったが、今ではMAXも140キロに伸びた。「チェンジアップを覚えたし、変化球でストライクが取れるようになった」と自己分析する。高校時代よりも踏みだしを捕手寄りにして、腕の位置も高くしたことでフォームが安定した。

 チームは秋の3連覇にM1とした。昨秋も優勝を決めた試合で2番手で登板している日下部は「去年も優勝のときに投げている」と優勝請負人に名乗りを上げた。【加納慎也】