東北のトップを切って、第98回全国高校野球選手権青森大会が7月7日、開幕した。高校野球100年の昨夏、仙台育英(宮城)は、エース佐藤世那投手(現オリックス)と主砲平沢大河内野手(現ロッテ)の2枚看板を擁し準優勝に輝いた。ドラフトでも東北の高校から投手5人(育成含む)、内野手2人が指名され豊作だった。東北6県の注目選手を一覧で紹介する。


【青森】

 素質上位は八戸工大一(青森)の種市篤暉投手(3年)。183センチ、83キロの恵まれた体から最速148キロの直球を投げ込む。冬に背中を痛めて春は野手での出場が続いたが、今春初登板となった春の東北大会2試合では2回2安打3失点とまずまずの投球。

青森注目選手
青森注目選手

【秋田】

 角館の小木田敦也(3年)は146キロの本格右腕で攻守の軸となる。

秋田注目選手
秋田注目選手

【岩手県】

 花巻東の「大谷2世」は千葉耕太外野手(3年)。打って通算15本塁打を超える長打力と、投げては最速140キロを誇る。

岩手注目選手
岩手注目選手

【山形】

 東北NO・1野手の酒田南(山形)の石垣雅海内野手(3年)に注目。高校通算34本塁打の長打力に、遠投100メートルの強肩、50メートル5秒9の脚力も兼ね備える。今春の県大会では、つまりながらもバックスクリーンに運ぶ馬力を見せました。春の東北大会後の新潟遠征で2発、6月26日の宮城遠征2試合でも9打数6安打2本塁打と、量産態勢に入った。高卒でのプロ入りを狙うためこの春から、遊撃手に転向。複数のスカウトがドラフト上位候補とみる。

山形注目選手
山形注目選手

【宮城】

 「平沢2世」と呼ばれる仙台育英の西巻賢二内野手(2年)に注目。昨夏の甲子園では1年生で唯一ベンチ入りし、1年秋から「1番遊撃」に定着。167センチ、60キロで小柄だが、体の小ささを感じさせず、シュアな打撃と堅実な守備が売り。左打ちの平沢より、同じ右打ちで172センチのソフトバンク今宮の方が似たタイプ。

 東北の杉沢龍内野手(1年)は「1番遊撃」でレギュラー。積極的な打撃と走塁が売りで、2年後が楽しみ。

 東陵のエース右腕・八鍬晃貴投手(3年)は常時120キロ台の直球に低めの変化球を組みあわせ、打たせてとる。球速に憧れを持つ球児がほとんどの中、八鍬は「球速に全くこだわっていません」とわが道を行く。

宮城注目選手
宮城注目選手

【福島】

 エース左腕の鈴木拓人投手(3年)の完全復調がカギ。強気に腕を振る投球が評価され、昨春の東北大会からメンバー入りして昨秋は絶対的なエース。今春は細かい制球に苦しみ、打ち込まれた。鈴木拓が完全復調すれば10連覇は盤石。

福島注目選手
福島注目選手

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