春夏通じて初出場の出雲(島根)は、センバツ王者・智弁学園(奈良)に敗れた。島根大会同様、左右の2人の継投で向かっていったが、打ち砕かれた。

 初回に先制2ランを浴びた先発のエース右腕・原暁投手(3年)が3回に3点差をつけられると、一塁を守っていた左腕の加藤雅彦内野手(3年)にスイッチ。なおも2死一、三塁のピンチだったが、投ゴロに封じた。1-6となった直後の8回1死二塁からは再び原がマウンドへ。原は「僕と加藤とで支え合ってやってきた。加藤が救ってくれたから、今度は僕が救ってやろうと思った」と踏ん張った。

 加藤は涙を浮かべながら「(原)暁はずっと1人で頑張ってくれた。僕が2年の秋で投げられるようになって、あいつを支えられるように、助けたいと思ってきた。2人で練習をして切磋琢磨(せっさたくま)してきた。ライバルだし、いい友だちでもある。最後にお互いが助け合えた。理想の投球ができました」と振り返った。