3月19日から甲子園で行われる第89回センバツの選考委員会が27日、大阪市内で開かれ、出場32校が決定した。

 スーパー1年生、大阪桐蔭・根尾昂(あきら)が甲子園の「三刀流」を宣言した。入部以来、投手、遊撃、中堅、右翼を経験。昨年末に起こした左太もも肉離れも回復。最速148キロの投手としての能力が注目されるが「全部やりたい」と型破りな夢を明かした。

 古川中(岐阜)時代に全国中学校スキー大会の回転で優勝。ゲレンデで鍛えた体幹の強さに西谷浩一監督(47)も舌を巻く。将来は名ショートになる可能性が高いが、今はどの守備位置でも夢が広がる。昨夏の練習試合で、清宮主将率いる早実をサヨナラ2ランで沈めた打力も一級品だ。

 中学3年時にNOMOジャパンで米国に遠征し、ペトコパークでパドレス戦を観戦。打球に飛びつくメジャー野手の姿に目を奪われた。「こんな世界は、知らなかった」。勉強、スキーと複数の選択肢があった中、野球の一流になる道を選んだ。12年の甲子園春夏連覇エース、阪神藤浪のように、聖地からいずれ世界に飛び出す。【堀まどか】