第89回選抜高校野球大会(3月19日開幕・甲子園球場)に出場する札幌第一が13日、甲子園でベンチ入りする1次登録メンバー18人を発表した。日本ハム福島芳宏チーフトレーナー(44)の長男で、昨秋の明治神宮大会でメンバーを外れていた福島大翼(すかい)外野手(1年)が、背番号16で復帰した。父に続く日本一を目指す。

 自宅には、引退した新庄剛志氏(45)と並んだ家族写真や、昨年の日本一ペナントを持つ父の写真が並ぶ。小学生のころには、バットを持たずに横にステップして重心を移動する運動など、トレーナーならではの動きを指導された。「将来は大学でトレーナーの勉強をしたい」(福島)という親子鷹が、まず親子日本一のチャンスを手に入れた。

 昨秋の全道大会は主に三塁コーチ役でベンチ入りしたが、続く明治神宮大会は外れた。「体ができていなかった」と、オフは1日6食、夕食はラーメンの器で2杯のご飯を食べ続けて8キロ増量に成功した。「バットが振れるようになった」(菊池雄人監督=44)ことで返り咲いた。

 「父も頑張って日本一になった。僕たちも目の前の1戦1戦をしっかり戦って日本一になれれば」。父に続き、道民の期待に応える勝利を呼び込む。【中島洋尚】