第89回選抜高校野球大会(19日開幕・甲子園)に選手10人で出場する不来方(こずかた、岩手)が14日、甲子園練習を行った。

 選手10人のため、今月卒業したばかりの野球部OB2人に加え、今大会から参加が認められた女子マネジャーの3人が練習を補助した。この日、外野ノックのボール渡しを行った越戸あかりさん(2年)は「スタンドの迫力がすごかった。すごい緊張したけど、選手たちが楽しそうにやっていたので、私も楽しかった」と感想を口にした。ベンチに入るスコアラーや外野ノック補助を普段からローテーションで回しており「私がやったけど、他の2人もやりたかったと思う。2人の気持ちも一緒に頑張ろうと思った」と話した。タイムキーパー役を務めた斉藤有香さん(2年)は「マネジャーにとっても夢の舞台。選手が少ない分、役に立ててうれしくなった」と振り返った。

 不来方は大会5日目(23日予定)の第3試合で昨秋の東海王者・静岡と激突する。

 ◆女子部員の練習参加 今回のセンバツから、女子部員が条件付きで甲子園練習に限り参加できる。条件はヘルメット着用など安全対策を取った上で、外野ノック時のボール渡しやベンチ前でのタイムキーパーなど人工芝部分に限定。本塁付近は従来通り禁止となる。ユニホームは着用せず、学校の体操服かジャージーを着る。昨夏の甲子園練習ではノックの補助をした大分の女子マネジャーが危険防止のため制止され、一般ファンからの批判もあり、日本高野連が昨年11月の理事会で認めた。