第89回選抜高校野球(19日開幕、甲子園)の甲子園練習が14日、甲子園球場で始まり、出場32校のうち9校がグラウンドの感触を確かめた。今大会から初めて女子マネジャーの練習参加が条件付きで認められた。21世紀枠で出場する不来方(岩手)多治見(岐阜)中村(高知)の3校で女子マネジャーが練習を手伝うなど、節目の1日を迎えた。

 不来方は、3人の女子マネジャーが、グラウンドで練習補助にあたった。約30分間、両耳当てつきのヘルメットをかぶりながら練習を手伝った。約9分間、外野ノック時にノッカーにボールを渡す役割を担当した越戸あかりさん(2年)は「緊張したけど、選手たちが楽しそうにやっていたので、私も楽しかった。一生記憶に残る、いい時間でした」と笑顔で振り返った。

 選手10人の不来方にとって、女子マネも貴重な戦力だ。川崎日菜さん(2年)は「少人数の高校にとって、こういう制度はありがたい」と感謝した。この日タイムキーパー役を務めた斉藤有香さん(2年)も「少しでも選手の力になればいい。選手が野球だけのことを考えるにはマネジャーの力は必要だと思う」と力説した。【高橋洋平】