甲子園球場で21日に行われる予定だった選抜高校野球大会第3日は雨のため、22日に順延となった。第1試合に登場する創志学園(岡山)は、球場の室内練習場で1時間半調整した。

 ハーフバッティングで汗を流した主将の山本蒼外野手(3年)の鼻下には、大きなばんそうこうが貼られていた。「食事のときはかみづらい」という傷を負ったのは前日。大阪・伊丹市内のグラウンドで行った外野練習中にフェンスに直撃し、顔と右膝を強打した。顔は鼻下の2カ所を3センチと4センチ裂傷。縫合はしておらず、消毒薬を塗ってばんそうこうを貼り、右膝はアイシングとテーピングで処置した。

 取材陣から「(順延となって)休めてよかったのでは」と聞かれた山本主将は「試合はやりたかったけど、そう思えばいいんですね」と前向き。外野守備に恐怖心はなく「試合ではアドレナリンが出るから、何とかなると思います」。思いがけない傷を負ったが、初戦に向けて気持ちを高めていた。