「福島のギータ」こと、柳葉潤(やなぎは・ひろ)外野手(3年)が開幕戦で3安打1打点と活躍し、東日本国際大昌平(福島3位)に6大会ぶりの勝利を呼び込んだ。

 初回に右前先制打。5回の第3打席は「しっかり内から(バットが)出て良かった」と振り返る左打席からの一撃は、右翼フェンス上部の金網を直撃する二塁打。これまでならファウルになっていた打球は、詰まらせることでフェアゾーンに入れる。「詰まり気味の打球は、ここ最近になってから」と話す。

 ティー打撃で捕手の位置からトスを上げてもらい、後方から来る内角球をさばく練習を「満足するまで」(柳葉)繰り返して、今春に身につけた打撃技術。敗れた福島県大会準決勝の公式戦初本塁打を皮切りに、東北大会出場を決めた3位決定戦では2試合連続アーチをかけ「飛距離も伸びた」と胸を張る。元巨人の伊藤博康監督(47)は「負けた試合でもお前が打たないことには、と言ってきた」と4番打者に大きな期待をかけている。

 名字が似ていることから、ソフトバンク柳田悠岐外野手(28)のフルスイングに憧れる主砲は「後ろにつなぐ意識もある」と選球眼も磨いて、3回の第2打席では四球を選んで3点目のホームを踏んだ。7回の第4打席は中越え二塁打。県大会の3位決定戦から、4安打と4四球で8打席連続出塁を記録した。

 9日の2回戦は山形県大会を制した日大山形と顔を合わせる。「気を抜かずにやっていきたい」と、闘志を新たにした。