明徳義塾(四国・高知)が静岡(東海・静岡)に逆転勝ちし、初の決勝進出を決めた。

 3-1とリードされて迎えた8回無死二塁で6番谷合悠斗外野手(2年)が左翼へ同点の2点本塁打。続く7番の中隈廉王(れお)内野手(2年)が左中間に二塁打を放った。2死二塁となった後、1番真鍋陸外野手(2年)の右中間二塁打で勝ち越した。この回5安打4得点で一気に逆転した。

 谷合は新チーム当初4番を務めながら、不調により5番、6番と降格。この日の試合前には、馬淵史郎監督(61)から「開き直ってホームラン打て」と声を掛けられた。「苦しかったです。試合に出たくないと思う時もあったけど、支えてもらってる人がたくさんいる。打てて良かったです」。高校通算23本目を復活のきっかけにする。

 試合後、馬淵監督は「明日は勝ってくれよ」と涙を流していた。谷合は「どうにか優勝させてあげたい」と気合。指揮官に初優勝をプレゼントする。