全国高校野球選手権(5日開幕、甲子園)に出場する常葉大菊川(静岡)が3日、益田東(島根)との1回戦(7日、第4試合)に向け、奈良・香芝市の大阪商大グラウンドで練習を行った。高校通算22本塁打で、チームNO・1の長打力を誇る3番鈴木琳央内野手(3年)は、フリー打撃で柵越え1本を含め、快音を連発した。「打撃は県からずっといい感じです。甲子園では本塁打を打ちたいです」。

 県大会では、奈良間大己主将(3年)の打率8割1分8厘に次ぐ、チーム2位の5割2分4厘をマークした。10打点は根来龍真捕手(3年)と並んでチームトップだ。奈良間が益田東にに警戒されることは必至だが、鈴木は「奈良間がダメでも、自分が打って勢いをつけたいです」と言った。

 その言葉には根拠がある。相手エース和田晃成(3年)は最速140キロ超の本格派右腕だが、鈴木は「右の速球派は好きなので楽しみ」と話す。県大会でも準々決勝で、最速142キロ右腕の静岡商・古屋悠翔(3年)から2安打、決勝では最速140キロ右腕の島田商・小林史弥(2年)から2安打している。鈴木が「有言実行」を果たせば、チームの初戦突破が見えてくる。【鈴木正章】