きょう5日に甲子園で開幕する第100回全国高校野球選手権記念大会の開会式リハーサルが4日、同球場で行われた。大阪桐蔭(北大阪)のドラフト1位候補・藤原恭大外野手(3年)は、同じくドラフト候補の横浜(南神奈川)・万波中正外野手(3年)に刺激を受けて、史上初となる2度目の甲子園春夏連覇へ発進。また記録的な猛暑対策として、リハーサルの間に給水タイムが設けられた。

 ライバルとの再会が、藤原の新たな刺激になった。開会式のリハーサル中、横浜・万波と昨夏の甲子園大会以来の再会を果たした。万波は190センチ、89キロの大型外野手。1年春からベンチ入りし、投げても最速147キロを計測する。藤原は「体格も違う。名前もありますし、活躍もしていますし、すごい選手だなと思います」。ドラフト1位候補の目玉の外野手が、万波に尊敬のまなざしを向けた。

 現在通算29本塁打の藤原は「一応聞いてみました」と万波にホームラン数を質問。現在通算40本の数字を聞いて「いい刺激になりました。同じ外野手のバッターには、誰にも負けたくない」と闘志を燃やした。

 この日はリハーサル後、大阪・大東市の同校グラウンドで打撃練習などを行い、約3時間汗を流した。甲子園での目標に「出塁率5割」を掲げる。北大阪大会では4番で起用され、甲子園大会も4番が濃厚。「自分が引っ張って塁に出たら、点が入りやすいと思う。出塁率にこだわってやっていきたい」と、とことん得点にからむ。

 藤原は17年春夏、18年春とここまで3度の甲子園を経験。「決勝男」の異名を持つが「初戦はふがいない結果でした」と振り返る。17年春は5打数1安打、夏は5打数無安打、今春は5打数2安打だった。「最後の学年ですし、バッティング技術もついて、すごくいい形で臨めるんじゃないかなと思います。最高の結果を求めていきたい」。2度目の甲子園春夏連覇を目指し、最後の夏で最高の初戦を迎える。【磯綾乃】