昨夏準優勝の広陵(広島)が初戦で姿を消した。

 先発した森悠祐投手(3年)が初回に二松学舎大付(東東京)打線につかまった。1死一、二塁から相手4番の保川遥内野手(3年)に左中間を破られる適時二塁打を浴び、2点を先制された。

 2回以降は最速147キロの直球とスライダーを軸に6回まで1安打に抑える力投。打線も奮起し、1点を追う5回には先頭の福光竜平外野手(3年)が真ん中低め141キロの直球を捉え、同点弾を左翼席に運んだ。だが、同点で迎えた7回、森は無死二、三塁のピンチで右田稜真外野手(2年)に右前打を許して2点を失った。その後も1点を失い、7回7安打5失点で降板。「最後は部員130人の力で勝ちたかった。控えのみんなのためにも抑えてやろうと思いましたが、それができなくて悔しいです」と唇をかみしめた。

 打線は終盤に追加点を奪えず、悔しい初戦敗退となった。中井哲之監督(56)は「もう少し勝てるチームだったのかな。子どもたちの力を出し切らすことができなかった」と早すぎる敗退を悔やんだ。