大阪桐蔭(北大阪)4番・藤原恭大外野手(3年)の高校通算30号は、狙い通りの1発だった。8回2死三塁で迎えた第5打席。「最後の打席になるかもしれないので、思い切って、(本塁打を)狙う気持ちで」と初球をフルスイング。打球は左翼席へ飛び込んだ。自身2本目となる逆方向への本塁打に「今日のホームランは完璧。うれしいです。自分の中では一番の当たり」と笑みがはじけた。

 本塁打を打った後のベンチでは、西谷監督から「打つのが遅いわ」と笑顔でつっこまれた。7回の根尾にすぐに続いたアベック弾。「すごい当たりだった。自分も打ちたいなと。打ってやろうと思った」と仲間でライバルである存在に刺激を受けていた。

 「センターから逆方向は根尾の方が飛びます」と認めながらも「引っ張りは僕の方が。負けたくないですね」とライバル心を隠さない。互いに高め合いながら頂点を目指す。

 ◆夏44号 大阪桐蔭の夏の甲子園での本塁打は通算44本目。最多のPL学園(45本)にあと1本と迫り、2位の智弁和歌山(44本)に並んだ。春夏合計67本も最多のPL学園(70本)にあと3本。