新潟大会は16強が出そろった。村上桜ケ丘は新津に8-1の7回コールド勝ちした。公式戦デビュー戦だった菅原岳心三塁手(1年)が大量得点の口火を切った。2回2死二塁に先制の左中間二塁打を放ち、チームを乗せた。新潟は新発田商に7-3。3-3の4回1死二、三塁で9番三善悠太朗左翼手(2年)が勝ち越しの中前2点打を放った。県大会(15日開会式、16日1回戦)の組み合わせも決まった。

村上桜ケ丘の先発でただ1人の1年生がチームを勝利の軌道に乗せた。0-0の2回2死二塁。菅原が低めの変化球にバットを合わせ、左中間に運んだ。貴重な先制二塁打。高校野球での公式戦デビュー戦の初打席初安打が口火となり、大勝に導いた。「本当はライナーを打ちたかった」と1年生はぜいたくに話した。

試合後、松田忍監督(69)は最初に菅原の快打をほめた。「1年生の8番打者が助けてくれた。先制が欲しかったので…。当たれば、それなりの打球が飛ぶ子」。背番号5をつけた堀輝成(2年)が投手として先発。控え三塁手の中沢駿也内野手(2年)がケガで登録を外れ、出番が回ってきた。

「守備が不安」と松田監督は話したが、三塁を守る菅原に打球が飛んできたのは1度だけ。3回無死に新津・住吉透八遊撃手(2年)が放った強烈なゴロをはじくが、記録は左前打に。大滝楓投手(2年)が2番手でマウンドに上がると、堀が三塁に守備変更。1年生はお役御免になった。デビュー戦は2打席2打数1安打、1打点の内容だった。

守備練習は、もちろん積んできた。通常練習後の自主練習は増子尚彦コーチ(51)とマンツーマンで個人ノックを受けてきた。ひとカゴ、約50本がノルマだった。「頑張り屋。『ノックして下さい』と言ってくるから帰れない」と同コーチは笑いながら話す。「県大会はノーエラー。打撃は毎打席、出塁したい」。菅原はデビュー戦で自信をつけた。【涌井幹雄】