札幌白石の増田隼汰一塁手(2年)が度重なるアクシデントに見舞われながら、最後まで戦い抜いた。2回途中の守備で右腕周辺にハチが来たため「振り払ったと思ったが。気づいたら腕に止まられ、刺されていた」という。すぐに審判に申し出て9分間、患部を冷やすなど治療を施して再度ポジションに戻った。

4回2死で迎えた打席では、その右腕に死球を受けた。二の腕をハチに刺され、今度は右肘のやや下にボールが当たった。赤くはれ「それまでハチに刺されたところがズキズキして気になっていたが、死球の後は、ボールが当たったところの方が痛くて、ハチの痛みが気にならなくなった」と振り返った。

2人の投手が4回14失点と打ち込まれており、4回途中からは、3番手投手として登板。ハチに刺された右腕を必死で振ったが「腕の痛みも影響して制球が定まらなかった」と4安打を浴び、7点を献上した。試合後は「本当に災難な日でした」と力なく話した。

6日の北海道胆振東部地震は、北広島市内の実家で被災。6、7日は停電が続き8日の夜に電気が戻った。自宅待機のため練習は10日から再開された。12日に行われた札幌地区予選2回戦の札幌新陽戦は、何とか10-9で勝ち上がったが、秋は初となる北海道大会目前で敗れた。「いろんなことが起きて準備不足の部分もあったので、しっかり課題を見直して、春のリベンジにつなげたい」と前を向いた。