第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の選考委員会が25日に大阪市内で開かれ、昨秋の近畿大会で8強だった報徳学園(兵庫)はセンバツ出場ならなかった。

校長室には緊張が走った。住友正博校長(63)は15時過ぎ、希望の電話を待ったが吉報は届かなかった。「選出されることを期待していました。残念ながら他校の評価が高かった。この悔しい思いは夏への力としてほしいです」と無念の表情で語った。

グラウンドで練習を行っていた大角健二監督(38)は「甲子園は負けて出る場所じゃない。この結果を受け止めて、選手たちがどう思うか。甲子園を願うかどうか。気持ちを切り替えて、夏の甲子園でいい形で終わりたい」とナインに訓示。練習を中断して「落選」を伝え聞いた岩本悠佑真主将は「正直に悔しい。県大会を通して、あと1歩が及ばなかったと思う。ここで、チームはもう一つ変われるチャンス。夏は絶対に勝つという気持ちでやっていきたい」と懸命に前を向いた。