第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)の選考委員会が25日に大阪市内で開かれ、東海大菅生に吉報は届かなかった。エース中村晃太朗投手(2年)を中心に走攻守の総合力で東京大会準優勝し、出場が有力視されていた。

練習前、うつむく選手たちを前に若林弘泰監督(52)は話し始めた。

「残念なことに、うちは選ばれるかと思っていたけど選ばれなかったな。いろんな思いはあると思うけど、やっぱり決勝で勝てなかったことが一番だ。勝たなきゃ甲子園に出られないんだ。夏、実力で西東京を勝って、甲子園に行って優勝しような」。

選手たちの顔が、少しずつ前を向く。秋、決勝で負けて以来、投手力、守備力を中心に鍛えあげてきた。毎日の振り込みで、秋6試合で3割1分9厘のチーム打率にも、磨きがかかっている。若林監督の言葉に「自分たちがやっていることは間違っていない」と、落選のショックが闘志に変わっていった。

「私がこれまで指導してきた中でも、この時期にしては一番いいチーム。夏、リベンジではないですが、そんな気持ちで臨みたいと思います」と若林監督は話した。この悔しさを糧に成長を誓う。目指すは、夏の日本一だ。

「元気出して行こう!」。元気なかけ声とともに、東海大菅生の夏への挑戦が始まった。