第91回選抜高校野球大会(3月23日開幕、甲子園)に出場する札幌第一が17日、札幌市内の日本ハム室内練習場で6時間の練習を行った。実戦形式ではエース野島丈(2年)が三塁に入り、動きをテスト。昨秋は札幌地区予選から全道大会まで全て投手で出場してきたが、新ミッションに「内野は人生初。センバツまでに動きをしっかり覚えて、複数の役割を果たせるようになりたい」と意気込んだ。

菊池雄人監督(46)が、冬場の打撃練習で野島のスイングスピードの進化を感じ、降板後も打線に残す策として“二刀流”を打ち出した。春1勝に向け、強肩とフィールディングのうまさを、新ポジションでも生かす構え。菊池監督は「野島が内野もできれば、継投した際のプランに幅が出来る」とチームへの波及効果を説明した。

昨秋の全道4試合で先発投手の完投は1試合だけ。5投手の継投で決勝まで勝ち進んだ。秋全道で50安打、36得点した強力打線を、甲子園でも維持できるかが躍進のカギになる。野島は「今日の動きは課題だらけだったが、しっかり修正して、実戦でも出来るようにしていきたい」と気を引き締めた。【永野高輔】