第91回選抜高校野球大会に初出場する札幌大谷の森優太マネジャー(2年)が、23日の開会式の入場行進でプラカード持ちを担う。大役を前に「甲子園の土を踏める機会は、なかなかない。しっかりと行進したい」と心待ちにしている。

札幌大谷中時代は正二塁手として全国8強に貢献。高校進学後は伸び悩み昨夏の新チーム発足時に、裏方に転身した。行進の先導役に指名した船尾隆広監督(47)は「大きな存在。昨秋の全道大会は、森のためにと士気が上がり優勝できた。何とか甲子園の土を踏むチャンスをあげたかった」と説明した。

森の信念は「監督が求めていることを言われる前に察すること」。練習メニューの指示や、選手を観察し機を見て声を掛け元気づけることも。練習の手伝いからムードづくりまで何でも担う。船尾監督は「中学の時から周りが見えて気配りができる選手だった。マネジャーは森じゃないと務まらない」と評価する。

将来の夢は経営コンサルタント。「第三者の目で経営者を支える仕事にやりがいを感じる」と言う。甲子園での貴重な経験を、人生の糧とする。【永野高輔】

▽第91回選抜高校野球大会出場32校の主将が集まる「キャプテントーク」が14日、大阪市内で行われ、札幌大谷の飯田柊哉、札幌第一の大平裕人両主将(ともに2年)が出席した。飯田は司会者から「神宮大会優勝チーム。目標は優勝ですね」と質問されたが「自分たちは甲子園初出場なので、まずは初戦突破です」と謙虚。体調不良で練習を休んでいる大平は16日に復帰予定で「早くベストの状態に戻して、試合に間に合わせたい」と話した。