「高校四天王」の1人、最速153キロ左腕の横浜・及川(およかわ)雅貴投手(3年)は、抽選会場から戻った内海貴斗主将(3年)に「いいクジを引いてきたね」と笑顔で伝えた。そのココロは「名の知れた高校が割とこっちの山に集まった。実力を試せるし大きな経験になる。いいクジだと思います」と前向きだ。

まずは、出場校中3位のチーム打率を誇る明豊に挑む。「自分への対策がされることは十分に把握しています」。明豊ナインは抽選会前から及川や星稜・奥川ら、好投手たちの映像を動画サイトYouTubeでチェックしてきたという。「それ以上のピッチングじゃないといけない。映像や対策以上のピッチングが求められると思います」。

9日の沖縄市招待試合では制球が荒れ気味だった。「今はまだまだですね。体のケアをしながら、10日で状態を戻していきたいです」と及川。包囲網に屈せず、YouTubeの自分を超えていく。【金子真仁】