3年ぶりに出場した高松商(香川)が、春日部共栄(埼玉)を圧倒した。

エース左腕の香川卓摩(3年)が相手打線を散発4安打に封じ、完封一番乗りを果たした。5者連続を含む13奪三振で、7回まで毎回三振を奪った。ただ「普段は三振にはこだわりますが、きょうは相手を抑えることが大事と思って投げました」と、勝ちにこだわりながらも三振の山を築いた。打席でも、1-0の5回2死二、三塁で右前に適時打を放ち、2点を奪取。自身のバットで自身を助けた。

名門・高松商は大正13年(1924年)の第1回、昭和35年の第32回大会(60年)で優勝。史上2校目の3元号Vへ、平成ではラストチャンスとなる。前回出場の16年は決勝まで進みながら、智弁学園(奈良)にサヨナラ負け。平成Vにあと1勝届かなかった。快勝発進にチームを導いた左腕エースは「目の前の試合を一生懸命にやって、1勝1勝をつなげていければ」と、大きな目標を見据えた。