明豊(大分)が大会屈指の左腕、横浜(神奈川)及川(およかわ)雅貴投手(3年)を攻略して逆転勝ちした。13点を奪いセンバツでは今宮(ソフトバンク)を擁した09年以来10年ぶりの勝利を飾った。

昨秋公式戦でチーム打率3割7分5厘を記録した強打線が相手エースをつかまえたのは、4点を追う3回だった。連続四球で無死一、二塁とし、表悠斗内野手(3年)が左前適時打。犠打を挟んで1死二、三塁から3番布施心海(しんかい)外野手(2年)、4番野辺優汰(ゆうだい)内野手(3年)の連打に敵失が絡んで同点に追いつき、2死三塁で青地七斗内野手(3年)の三塁強襲安打で勝ち越した。一挙5得点で逆転し、ここで及川をマウンドから引きずり降ろした(8回途中で再登板)。

明豊は4回に2死走者なしから2安打と四球で満塁とし、敵失と5番藪田源外野手(3年)の適時三塁打で4点を追加。藪田はさらに8回2死満塁で3点適時二塁打を放ち、1人で6打点とクリーンアップが評判通りの破壊力を見せた。準優勝だった昨秋の九州大会全4試合で2桁安打を放った強打線は、甲子園でも健在だった。

先発の左腕・若杉晟汰投手(2年)は3回4失点。4回からロングリリーフとなった右腕・大畑蓮投手(3年)は1失点で踏ん張った。

5年ぶり出場の横浜は先発及川が3回途中5失点で降板、2番手の左腕・松本隆之介投手(2年)も5失点と誤算だった。2回までに4得点した打線はその後沈黙し、5回と6回は2死満塁のチャンスを生かせず。4番吉原大稀(ひろき)内野手(3年)は7回に大会1号となるソロ本塁打を右翼席へ放ったが、反撃は及ばなかった。

明豊は2回戦(第7日第1試合)で24日の第3試合、米子東-札幌大谷の勝者と対戦する。