21世紀枠で初出場の石岡一(茨城)は勝利を目前にして敗れた。

3回に敵失から1点先制。9回には、武田翼外野手(3年)の中前適時打で2点目を加えた。

先発の岩本大地投手(3年)は最速144キロの直球に、大きくタイミングをずらす110キロ台のスライダー、短く変化する130キロ前後のスライダー、カーブ、チェンジアップと変化球を織り交ぜ、8回まで2安打無失点11奪三振で0を重ねた。ところが9回、先頭に右前打を打たれ、2死二、三塁を招く。ここで、盛岡大付の6番・小川に対し、カウント1-2と追い込んだ。あと1球で勝利だったが、4球目、内角を狙った140キロ直球が真ん中寄りに入り、右前に同点を許す2点適時打を打たれた。延長戦に持ち込まれた。

さらに、2-2の11回1死満塁で島上に対し、142キロで投ゴロを打たせた。打球を捕球し本塁封殺を狙ったが、引っかけて悪送球。捕手・中山のミットの先をボールが転がっていき、サヨナラの生還を許した。

岩本は「あと1歩だったのに、最後、勝ちきれませんでした。(11回は)体勢が悪かった。しっかり投げようと思ったのですが、投げた瞬間『やばい』と思いました」と、悔しそうに言葉を絞り出した。