盛岡大付(岩手)「1番遊撃」峰圭哉内野手(3年)が、甲子園の“剣ケ峰”に導く。

第91回選抜高校野球大会で初戦を突破し、29日の龍谷大平安(京都)戦に備えた27日、兵庫県内で午前、午後の2部練習。午前は室内でマシン打撃を2時間、午後は相手を想定して左投手を相手に約1時間振り込んだ。峰は「久しぶりに徹底的に打ち込めたので気持ち良かった。肩が開かないことを意識した新フォームが良い感じです」。日本一に向け、キリリとした眉の笑顔を見せた。

1回戦では石岡一(茨城)エース右腕・岩本大地(3年)に苦しめられた。9回2死から2点差を追いつき、11回にサヨナラ勝ちしたが、峰には屈辱しか残らなかった。初回の甲子園初打席を含み、3三振。「高校に入って公式戦では3回しか三振してないと思うのですが、1日でやってしまった。観客、アナウンス、バックスクリーン、すべてが緊張した。原因は打ち気にはやって右肩が開いたこと。もう絶対、三振しないので」。ドラマ「ドクターX」で米倉涼子演じる大門未知子ばりの自信が回復した。

26日は対戦相手の研究後、午後は完全オフ。甲子園観戦や温泉施設でリラックスする仲間もいたが「公園で500スイング以上振りまくりました。平安の投手ではなく、岩本くんを想定して。次やったら絶対打てます」。三振の残像を完全消滅させて次に進む。

好物はラーメンだ。「味噌なのに、あっさり」と、地元栃木「満点家」の味噌ラーメンがイチオシ。打撃だけはもう、あっさりとは終わらない。【鎌田直秀】