東海大菅生がサヨナラ勝ち、25年ぶりの優勝を決めた。

3-3で迎えた9回裏一死一、二塁で、主将の石田隆成二塁手(3年)が左中間へサヨナラ二塁打を放った。両校は5月18日に開幕する関東大会(埼玉)に出場する。

国士舘が2度リードし、東海大菅生がすぐに追いつく展開となった。1点を先制された東海大菅生は2回2死三塁で、三塁走者今江康介中堅手(3年)が、リードを大きく取って相手バッテリーをかく乱。4球目の直後、捕手から三塁にけん制するも、それが今江に当たってボールが転々とする間に、今江は判断よくホームにヘッドスライディングで生還して同点に追いついた。

今江は「投手が打席だったので、ここで同点にしたかった。本盗を狙ってました」と、意欲的な走塁を振り返った。

そのまま両チーム2点を加点して最終回に入り、石田のサヨナラ打で決着がついた。石田は「打ったのはスライダー。前の打席でスライダーに泳がされて打ち取られていたので(ヤマを)張っていました」と言った。昨秋東京大会決勝の国士舘戦で、石田は勝ち越された直後の好機に打てず、惜敗。センバツ出場を逃していた。

この日、9回の打席に入る石田に、若林弘泰監督(52)は「(秋の国士舘戦での借りを)取り返して来い」と叫び、石田も「(雪辱の機会が)来たな」と意を決しての打席だった。試合後の若林監督は「うちのチームとしては一番いい形で勝つことができた」と言い、センバツを逃した悔しさを乗り越える優勝をかみしめていた。