1998年以来2回目の夏の甲子園出場を目指す埼玉栄が、3投手の継投で2安打完封勝利した。

山田孝次監督(35)が「球場でできますし、大会と同じような、ということを意識しました」というように、夏の公式戦を想定した投手の起用となった。

先発の185センチ左腕北村修造(3年)は「ブルペンでボールがいってなかったので、コントロールと変化球で抑えようとした」と打たせて取るピッチングで3回を無安打に抑え、十二分に先発の役割を果たした。

4回から登板の田村大也投手(2年)は「ストレートが指にかかっていた。変化球でカウントを取ってストレートを決め球にできた」と3回を6奪三振で無失点に抑えた。2安打を許したが、いずれもランナーをけん制で刺した。

7回からは内田了介投手(2年)が5奪三振の無失点投球で締めたが「左手を強く引くようにフォームを変えて臨んだ。少しボールが指に引っかかりすぎる場面があった」と課題を口にした。

秋は浦和実に、春は優勝した春日部共栄に1点差で敗れ、ともにベスト8に終わった。3人とも「1球の失投で負けたんです」と口をそろえ、この日の投球にも慢心はなかった。

試合は初回に2死一、二塁で5番佐々木丈外野手(3年)の右前適時打で先制し、2回には監督が「打撃の中心」と語る1番北口恭輔内野手(3年)が1死一、三塁で2点中前適時打を放ち2点を追加した。その後も4、8回に1点ずつ加え、5-0で完勝した。

この日はダブルヘッダーで行われ、第2試合も埼玉栄が5-4で勝利した。