京都翔英のプロ注目右腕、遠藤慎也投手(3年)が6回を1安打無失点11奪三振の快投でチームを初戦突破に導いた。

自己最速145キロを誇り、京都NO・1投手の呼び声もあるエース。毎回奪三振で、4回は1番からの打順を3者連続空振り三振。6回に1死から初安打を許したが「少し力を入れました」とギアを上げ、後続を2者連続空振り三振に仕留めた。

「自分の持ち味である真っすぐでどんどん押していく投球ができた」。視察した中日スカウトのスピードガンで、最速140キロを計測。この日は制球に力を入れ「6割くらい」と余力もたっぷりだった。11三振という結果にも「バッター1人1人という意識の中で、三振が増えていくのは良いこと」と笑顔を見せた。

高校最後の夏に向けて「しっかり土台を作る」と下半身強化に着手。山の上にある練習グラウンドまでのダッシュやポール間走などで、たくましい太ももを作り上げた。

将来的にプロを見据える本格化右腕を国内3球団のスカウトが視察。チーム3年ぶりの甲子園を目指し、遠藤は「初戦を良い形で入れた。次のステップにつながっていく」と、前を見つめた。【奥田隼人】

▽ソフトバンク稲嶺スカウト 初めて見たけど、コントロールが良くてバランスが良い。ボールを離す出力も。本当に楽しみ。体が出来てきたら、自然とボールも速くなってくる。

▽中日中田アマスカウト・アドバイザー しっかりコースも突けるし、球の質が良い。球速は出ていないけど、だからこそ非常に安定感がある。肩を使って目いっぱい投げれば球速も出ると思うし、そうなれば間違いなくプロのレベル。

▽ヤクルト阿部スカウト どの球もある程度、制球できるので、三振も多く取れる。コントロールは良い方なので、全てがもうワンランクアップすれば。今後も含めて注目です。

◆遠藤慎也(えんどう・しんや)2001年(平13)5月22日生まれ、愛知県小牧市出身。小学5年で投手を始め、中学時代は尾張ボーイズに所属。京都翔英では1年夏からベンチ入り。同年秋から背番号1。目標の選手はソフトバンク東浜。178センチ、70キロ。右投げ右打ち。