日本文理は9-2の8回コールドで長岡商に大勝し、2年ぶりのベスト8。長岡商の好投手・目黒宏也(3年)を攻略した。準々決勝は20日、ハードオフ新潟で行われる。

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したたかな1番打者が長岡商・目黒の刺客になった。1回裏、左打席に入った先頭の桑原大紀二塁手(2年)は「四球でもなんでもいいので、絶対に自分が出塁する」。球場に向かうバスの中で、チームメートに表明した決意を実行する。6球、ファウルで粘った。10球目を中前打。これをきっかけに先制点が生まれた。

4回裏は押し出し四球で2-1とした後、併殺で2死一、三塁になった場面で右前適時打を放ち追加点をたたき出す。3球ファウルで粘った後の7球目だ。途切れそうになった流れを引き戻した。「目黒さんのスライダーに肩が開かないように気をつけた」。春季県大会4回戦で対戦したときは4打数1安打。春を踏まえ、夏は対策を体に染み込ませていた。

鈴木崇監督(38)は「初回に桑原が粘ったことで流れが来た」。土台をつくって要所をものにする。試合巧者ぶりを発揮して日本文理が2年ぶりの8強入り。会場はハードオフ新潟に移る。「楽しみです」。桑原は”聖地”での活躍を意識した。【斎藤慎一郎】