都立勢で唯一8強に勝ち上がってきた豊多摩が姿を消した。わずか2安打しかできず、12三振を喫する完封負けになった。

平岩了監督(58)は就任4年目で、それまで都立の強豪の1つ城東を率いたベテラン監督だ。「140キロ近い左の球を見て、選手は速い、速いとびっくりしていました。相手のレベルが上でした」と振り返った。

就任2年目から選手を集めて「質問ミーティング」を開催してきた。その成果だという。「私の方から例えば、チームの目標とかを問いかけるんです。月1回、開いてます。選手の思いも分かるんで」と話した。新チーム結成時、選手の目標を問いかけた際の答えが「神宮でプレーする」だった。それを実現し、同校野球部の歴史では最高の成績となった。

「このチームは秋、春と勝てなかった。それが神宮でできた。やっぱり神宮はいいですねえ」。同監督はしみじみと話していた。