東海大山形が3位決定戦を制し、6県最後の「東北切符」を勝ち取った。延長10回、7-6で山形中央にサヨナラ勝ちし、2年ぶり13度目の東北大会出場を決めた。

主将で4番のエース右腕・畑中悠哉(2年)が10安打6失点で161球完投。延長10回裏1死二、三塁で、9番丸子玲央捕手(2年)が左前にサヨナラ打を放ち、今夏準決勝で敗れた相手に雪辱した。

ともに夏からのレギュラーが多く残る因縁の対決。夏は無安打だった丸子が女房役の務めを果たした。外角低めスライダーを強振。「畑中が踏ん張っていたので決めるつもりでした。夏の借りを返せた」と笑顔を見せた。

28日の準決勝で鶴岡東に2-16で5回コールド大敗のダメージを振り払った。3番から7番に下げられた田端真陽(まひ)ダッタ外野手(1年)も2回無死満塁で先制中前打を放ち、延長10回は四球からサヨナラのホームを踏んだ。クリケットの元北インド代表、カンクーマヘンダールさんを父に持つ兵庫出身は、「畑中さんが俺が抑えてやるからといってくれたので気楽に打てました。東北大会ではもっと打ちたい」と活躍を誓った。4番で3安打3得点の畑中も「センバツ出場が目標。東北大会でも相手打者が嫌がる投球をして、相手投手が嫌がる打撃をしたい」と攻守逆転の発想で勝利に導く。【佐々木】