山梨学院(山梨1位)が苦しみながらも文星芸大付(栃木2位)に競り勝ち、4強進出へあと1勝に迫った。

序盤は得点の奪い合いとなり、山梨学院がリードを保ったが、7回には4連打などで3点を失い2点差にまで追い上げられた。試合を決めたのは試合巧者らしい山梨学院の走塁。9回1点を追加して3点差としてなおも1死二、三塁で外川温大外野手(2年)がスクイズ。ここで二塁走者橘田陸斗内野手(2年)は判断良く三塁を回り一気に生還し、試合を決める2ランスクイズが成立した。

試合後の橘田は「スクイズの場面で内野手が塁を離れて前進守備をすると聞いていました。セカンドとショートは二塁ベースから離れていたので、思い切ってリードを取ることができましたので、ボールが転がった瞬間にホームを狙おうと思っていました。僕自身は2ランスクイズを決めたのは初めてです。とっても気持ち良かった」と、快活にプレーを振り返った。

勝った吉田洸二監督(50)は「今日は得点は取られると覚悟していましたが、気持ちだけは負けないように試合に臨もうと選手には言ってありました。あの2ランスクイズも非常に大きかった。うちは打てないものですから、相手(12安打)よりもヒット数は少ない中(8安打)で、なんとか勝機を見いだしていきたい」と、謙遜しながら総括した。

今春センバツ、夏の甲子園大会も出場しており、新チームになっても堅い守りと抜け目ない走塁は健在。