第92回選抜高校野球大会に出場予定だった白樺学園(北海道)が24日、全体練習を再開した。新型コロナウイルス感染拡大のため11日に大会中止が決定。12日以降、各自自宅での自主練習が続いていたが、12日ぶりの再集合となった。文科省のガイドラインに沿い、密集や近距離での声の掛け合いを可能な限り避けながら約2時間、打撃練習などをこなした。

戸出直樹監督(44)は「久しぶりに全員の顔を見られてほっとした」と話した。メンタルケアのため、この日から1日1人のペースで面談を開始。最初に受けたエース片山楽生(2年)は「全体練習を行えたことで普通に野球ができるありがたさを感じた」とコメントした。4月25日には同じくセンバツ代表だった帯広農と練習試合を予定。道立校の相手は現在も練習休止とあり、戸出監督は「お互いが前に踏み出すきっかけになれば」と話した。

春季全道大会十勝地区予選は予定通り実施されれば5月9日開幕。グラウンドには、合宿する予定だった徳島・阿南市から贈られた「がんばれ白樺学園」と記された横断幕が掲げられた。センバツは消えたが気持ちを切り替えて次の目標へ突き進む。【永野高輔】

◆道内高校野球部の現状 道立校は現在も休止が続く。昨秋全道大会に出場した別海は2月26日から練習を休止し、共有アプリで近況を互いに確認しながら、自主練習を続けている。私立校は感染への対策に万全を期しながら全体練習を再開しているチームも。昨夏甲子園に出場した旭川大高は、20日から短時間で密集を避けるなど対応して再開。北照は24日から通学生の帰宅時間を分散させるなどしながら再始動した。北海は25日から全体練習を再開する。