昨年の準優勝校、習志野(千葉)が6日、千葉県習志野市内の同校で準優勝旗の返還式を行った。

センバツでは、優勝校と準優勝校に旗が贈られており、例年では開会式で返還されていた。しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大でセンバツ高校野球大会が史上初の中止となったため、大会主催者が学校を訪れ、準優勝旗が返還された。

準優勝旗を手に甲子園の大観衆の前で行進するはずだった開会式から19日。角田勇斗主将(3年)はわずか10名の大会関係者と野球部スタッフ、そして数名のマスコミの前で、堂々と準優勝旗を返還した。「先輩方が、このような結果を残してくださり、本日準優勝旗を無事に返せることは、とてもうれしいことだと思います。今、このような状況なので、個人で練習をするしかないのですが、夏の大会の目標を見失うことなく、甲子園を目指して頑張っていきたいです」と話し前を向いた。

習志野は、6日に始業式、7日に入学式を行い、その後は授業再開を予定していたが、5日、市からの要請を受け千葉県の施策に準じ、始業式、入学式を実施後、5月6日まで臨時休業すると発表。野球部もそれに伴い活動中止となった。小林徹監督(57)は「このような社会状況が1日も早く改善し、子供たちが精いっぱい、泥だらけになりながら、練習ができる日が1日でも早く来ることを、指導をする立場の人間としても願ってやみません」と話し、今後の事態回復を願った。

なお、昨年、優勝校の東邦(愛知)の優勝旗返還式は14日に行われる予定だったが、同校が19日まで臨時休校となったため、延期となった。