道内の高校野球部は今-。新型コロナウイルス感染拡大でセンバツは中止。道内も春季全道が中止となり、各地区大会だけが5月中旬に延期されて行われる。

各校の活動は、公立校は一斉に休止中で、私立校は再開しているチームもあれば、4月中旬ごろまで自粛するチームもある。日刊スポーツでは独自に活動状況を調査。この状況下、どのような思いで球春を待っているのかを探った。

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練習できない公立校も苦難だが、再開した私立校もジレンマを抱え動いていることを、調査を通じ感じた。

ほとんどの指導者が「(文科省の)ガイドラインに沿って、短時間で密集を避け換気、消毒を徹底している」ということを強調していた。その一方で「対策しても、もし感染者が出たらと考えると不安」と口にする監督もいた。高校球児に1人でも感染者が出れば、地区大会の開催すら危ぶまれが、逆に練習をしなければケガにつながる。

3月中旬に本州の私立2校が練習試合を行ったことを報道され、ネット上で批判を浴びた。複数の監督が「もっと練習や試合をやらせてあげたくても、できない。たたかれるのを気にしている」と話していた。野球に限らず、高校スポーツは限られた期間しか取り組めない貴重なもの。批判はある。ただ、その中でも、何とかチャンスをつくってあげたいと、もがく人たちがいた。事態が少しでも収束し、大事な舞台がこれ以上なくならないことを願いたい。(アマ野球担当・永野高輔)