静岡県高野連は11日、静岡市内で今夏の静岡大会に向けた第1回運営委員会を開き、無観客での開催で準備を進める方針を示した。

渡辺才也理事長(富岳館高教)は「感染者数の増加が落ち着いてきたとはいえ、まだクラスター発生の可能性はある。3密を防止する上でも通常開催は厳しいとなった」と説明した。

無観客開催とはいえ、控え選手や保護者ら関係者をどれだけ球場内に入れられるのか、などの課題も残る。来月27日に予定されている組み合わせ抽選会については、代理抽選のほか、「何らかの方法で選手にくじを引かせられないか」といった声も出たという。

この日、静岡県高体連が今年の県高校総体中止を発表したことについて、渡辺氏は「中止にいたった理由を参考にしながら、我々ができることを考え、粛々と行っていきたい」と話した。

日程については、すでに従来の日程で会場となる県内10球場を抑えていることから、変更の予定はないという。だが、7月5日の開会式実施は厳しい状況で、学校再開後の部活動解禁、夏休みの有無など不透明な部分が大きいため、変更を余儀なくされる可能性は高い。日本高野連から出される判断結果に基づき、来月5日の第2回運営委員会で話し合われることになりそうだ。

この日、今大会に111校・109チームが参加することが発表された。熱海、金谷、佐久間が大会史上初の3校連合での参加を予定し、日本高野連からの承認を待っているという。各校は夏に向け、少しずつでも前に進んでいる。渡辺氏は「日本高野連次第ですが、県内で試合ができる状況であれば、やらせてあげたい」と力を込めた。