注目右腕3人を擁する明桜(秋田)が、8月の甲子園交流試合に出場する仙台育英(宮城)に0-4で敗れた。仙台育英の大型遊撃手、入江大樹(3年)との直接対決も重なり、プロ志望の最速140キロ超えトリオをチェックするため、7球団のスカウトが集結。先発の佐々木湧生(ゆう)が3回6安打4失点と苦しんだが、2番手の長尾光が2回1安打、3番手の橘高康太(いずれも3年)が4回無安打と踏ん張った。

昨年2月から総監督兼投手コーチを務める尾花高夫氏(62)の指導も成長につなげた。橘高は投げ急ぎ気味だったフォームを矯正したことで、昨春から10キロアップし最速146キロに。3人は「ライバルがいるから頑張って来られた」と声をそろえた。輿石重弘監督(57)も「なかなかこれだけの投手がそろうことはないので、夏の甲子園がなくなったのは本当に残念」と話すが、気持ちを切り替えている。

仙台育英には、昨秋の東北大会初戦で延長戦の末に惜敗。2試合目では最速147キロ右腕、風間球打投手(2年)も6回4安打1失点と好投。佐々木は「県の代替大会は投手みんなで無失点で優勝しようと話した。そして東北大会でまた仙台育英とやって勝ちたい」と雪辱を誓う。高校野球を完結してから、夢のプロ入りを目指す。【野上伸悟】