明石商(兵庫)が21日、同校グラウンドで明石南と今年初の対外試合を行い、今秋ドラフト候補の来田涼斗外野手(3年)がいきなり2打席連続アーチを放った。

最後の夏へ向け、注目のスラッガーが好発進した。1番中堅で出場。無安打で回ってきた6回の第5打席。「自分の振りができてなかったので、体勢を崩されないよう意識しました。(軸足に)体重を乗っけるイメージ」と、3ボールから高め直球をたたいた。打球は右翼フェンスを越え、高校通算30号。8回には、泳ぎながらもスライダーを右越えに2ラン。「打撃に関しては力がついていると思っていた。そこであの2本打てたのが大きかった」と自信をのぞかせた。

持ち前の打力にさらに磨きがかかった。「ヘッドを立ててコンパクトに振ることを意識した」と、活動休止中に高めをさばく練習を繰り返した。1本目の放物線はその成果だ。狭間善徳監督(56)も「ヘッドが立ちながら押し込んでいける。あれは能力だろうね。間を感じられるようになったし、タイミングの計り方も変わってきてる」と成長を認める。

エース中森俊介投手(3年)とともに、国内12球団だけでなく、メジャー球団もこれまでに視察した今年のドラフト注目選手。「自分は(プロの)レベルに達してないと思うので。そこはしっかりと」。来田は最後の夏に向け、謙虚に自らと向き合う。