「2020年甲子園高校野球交流試合」の組み合わせ抽選会が8日にオンラインで行われ、対戦相手が決まった。新型コロナウイルスの影響で中止になった今春センバツ出場校に選ばれていた32校を8月、甲子園(兵庫・西宮市)に招待。21世紀枠の磐城(福島)は同15日第2試合(午後0時40分開始)に国士舘(東京)と対戦する。

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いつもは冷静な磐城・岩間涼星主将(3年)も、この日ばかりは喜びを抑えきれなかった。オンラインでの抽選を終え、1人遅れてグラウンドに現れると、自然と笑みがこぼれた。国士舘の印象を聞かれ、「都大会優勝の力のあるチーム。1試合前は履正社対星稜という去年の決勝。独特な雰囲気になると思うけど、俺たちがやるんだというイメージをしっかり持ってやっていこう」と士気を高めた。

エース沖政宗投手(3年)も決意を新たにした。昨秋の東北大会8強でつかんだ21世紀枠での甲子園。自分たちに勝っても、甲子園に行けなかったチームの思いが痛いほどわかる。「納得がいかないチームがたくさんあると思う。しっかり結果を残して、すっきりした状態で甲子園に臨めれば」とまずは県の代替大会優勝を自らに課した。

渡辺純監督(38)は「国士舘は昔から強打のイメージが強い。沖を中心に守りを固めて戦いたい。粘り強く、しぶとく守って食らいついていくだけ」とこれまで通りの戦いを貫くつもりだ。岩間主将は「32校の中で自分たちが一番弱い。しっかり国士舘をイメージして、絶対に倒して、絶対に勝っていわきに帰ってくるんだというスイッチが入ったと思う」と必勝態勢を誓った。【野上伸悟】