夏の独自大会に出場するドラフト候補選手の紹介企画の第4回は東日本編(中)。高校通算43本塁打の昌平(埼玉)渡辺翔大内野手(3年)は、長打力が魅力だ。

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昌平・渡辺は、ノムラの教えでプロ入りをつかむ。高校通算43本を誇る左の長距離砲だ。黒坂洋介監督(45)は「打球の速さは一級品。これからが楽しみな選手」と期待する。

黒坂監督は選手時代、シダックスで野村克也氏から指導を受けた。渡辺は「野村さんの考えを引き継げているのは偉大なこと」と目を輝かせる。参考にしたのは、カウント別の打席の入り方。名将の思考を取り入れ、気持ちの持ちようや狙い球を絞りやすくなった。「余裕を持って打席に入ることができるようになった。打率も上がりました」と実感した。

打撃で良かったところや改善点をメモにまとめ、ワタナベノートも作る。向上心を持ち続け、プロ注目打者にまで成長した。「自分が打てばチームは勝てる。プレーで引っ張っていきたい」。ノムラの孫弟子が打撃で有終の美を飾る。【湯本勝大】