逆転サヨナラ負けを喫した巣鴨の右腕・宮崎陽太郎投手(3年)は「最後、こういう結果。(昨年)秋もサヨナラ負けでした。悔いがないと言ったらウソになります。でも、やり切れたのは今後に生きると思います」と前を向いた。2-1で迎えた9回、先頭からの連打で追い付かれ、なお1死二塁で中前にサヨナラ打を打たれた。

敗れはしたが、大きく成長を感じた1年間だった。昨年までの最速は120キロほど。「手投げになっていた」が、動作解析に着手した。オリックス山本由伸の画像も参考に、下半身の動きを意識した投球フォームに取り組んだ。ウエートトレーニングなど体づくりにも励み、球速アップ。今春には、自己測定ながら145キロを記録するまでになった。

足元が悪い環境で7四死球を出すなど苦しんだが、8回までは最少失点で踏ん張った。それだけに、最後の回が悔やまれる。それでも「試合中は思い切り腕を振れました」とすがすがしく振り返った。大学でも野球を続けるつもりだ。「柔軟性が足りてません。肩の周りを柔らかくすれば、伸びしろはあると思います」と、さらに成長曲線を描く。