横浜が7回コールドで相洋に勝利し、2年ぶりのベスト4入りを果たした。

最速147キロ左腕のエース、金井慎之介投手(2年)が、昨夏以来となる登板で、今大会初先発。「3季連続ベスト8敗退の壁があった。今日はそんなことを頭の片隅に入れながら試合に臨みました」と話したが、体の開きが早く、なかなかフォームを修正できず。得意の真っすぐも決まらず、制球で苦しんだ。5回に1死一塁から2連続四球と暴投で1失点し降板した。

その後は右翼の守備につき、7回には1死二、三塁から右前適時打で6点目を挙げた。さらに盗塁も決めて、コールド勝ちの足がかりを作り「交代した佐竹(1年)が踏ん張って投げてくれていた。何とか楽にしてあげたい。チームのために打ちたい、という気持ちでした」と振り返った。

中学3年時には、U15日本代表にも選ばれた逸材。城南ボーイズでは西武・松坂を育てた大枝茂明監督に指導を受けた。「松坂さんは、中学の時から右バッターへ角度のあるボールを投げていたと聞いて、僕もその練習を積んできました」と話したが、この日はその持ち味を発揮することができず、「もっと、真っすぐでカウント有利にしたかった」と振り返った。

チームは勝利したものの、ちょっぴりほろ苦いエースとしてのデビュー戦。「チームのためにも負けられない。1番を背負ったからには、ふさわしい存在になりたい」と、次戦での好投を誓った。