青森商が終盤の逆転劇で八戸工大二を下し8強入りした。エース右腕の塩谷亮平(1年)が「4番中堅」で2本の適時打を放ち、4打点と大暴れした。

塩谷の勝負強さが光った。2-3の7回1死三塁、しぶとく右前に同点適時打。2点を勝ち越した7回2死一、二塁では外角直球を強振。右翼手の頭上を越える三塁打で2点を加え、塁上で雄たけびを上げながら、ガッツポーズを決めた。「楽天浅村さんのように、チャンスで打てるのが4番。今日はしっかり結果を残せた」と胸を張った。

2人の兄も「SEISHO」のユニホームに袖を通した高校球児だ。3兄弟の末っ子は2人の背中を追いかけるように、小学3年から野球を始めた。2つ上の兄優斗(3年)とは、今夏の県独自大会で一緒に戦った。バックネット裏から見守った優斗へ、「応援に駆けつけると、やっぱり意識しちゃいます。とても大きな存在なので」と絆は固い。兄の分まで甲子園を目指し、突っ走る。【佐藤究】