「母校」に勝利で恩返しした。鎌倉学園の宮尾一冴主将(いっさ=2年)は、桐蔭学園中等部出身。1回にチーム初安打となる左前打を放ち、2回1死満塁のチャンスでは右前に適時打。4打数2安打1打点で33年ぶりの関東大会進出に貢献した。

きっかけは18年夏。100回記念大会となった南神奈川決勝戦だった。鎌倉学園は横浜と対戦。敗れはしたが「あの応援の中で野球をやりたいと思った」。小学校も桐蔭学園。高校のユニホームに憧れを抱いていたが、“カマガク”への進学を決めた。

関東大会進出が決まる大事な一戦で「母校」と対戦。「試合前から緊張していた。絶対に勝ちたいという気持ちがプラスになりました」と胸を張った。

打席の途中でノーステップに変えるなど、自ら考えて修正ができるチーム。つなぎの打線で関東大会をつかんだ。目指すは69年以来のセンバツ切符。そのために、1つずつ勝利を積み重ねていく。