日大三先発の1年生右腕・矢後和也投手が千歳丘を5回まで63球で打者15人をノーヒット、1人の走者も出さないパーフェクトピッチングに抑えた。打っては3本の三塁打を絡めて5回までに10点を奪い、5回コールドで千歳丘を退けた。日大三は11月1日の3回戦で、この日今夏東東京王者帝京をコールドで下した小山台と対戦する。

矢後は9月13日の第5ブロック大会の初戦帝京大高戦でも3回をパーフェクトに抑えており、これで公式戦は8回を1人の走者も許さない快投が続いている。「今日はストライク先行のピッチングが出来たことが大きかったです。ストレートとカーブでストライクが取れましたので、バッターを追い込んで投げることができました。これからも、今日のようにしっかりストライクを取るピッチングができるよう、日ごろの練習から取り組みたいです」と、謙虚な姿勢を崩さなかった。

持ち球はカーブ、スライダーと多くはないが、ストレートのキレが良く、特に右打者の外角に安定して制球。「球速は測ったことはありませんが、140キロはまだ出ていないと思います」と控えめに話したが、180センチ80キロの恵まれた体格、フォームもオーバースローで迫力があり、これから球威は伸びる可能性がある。

小倉全由監督(63)も「この前の練習試合ではストライクが入らず四球を出していたんですが、今日はとても良かったですね。こういうピッチングができれば、とても楽しみです」と、安定感ある内容を評価していた。

次戦は帝京をコールドで下した小山台と対戦する。試合後の小倉監督は帝京のコールド負けを東京都高野連の職員から聞かされると「驚きました。帝京がコールドで負けるとは思いませんでした。小山台はどんな選手がいるのかまったくわからないんです。やりづらいですよね」と、苦笑いしていた。